この記事を読むとわかること
自分の頭の中にある抽象的なイメージを、迷わず言葉に落とし込めるようになります。
クライアントやチームに対して、論理的で説得力のある説明ができるようになります。
「なんとなく」のデザインから脱却し、意図を持ったビジュアル設計ができるようになります。
そんな悩みを抱えていませんか? 実は、言語化が苦手な原因の多くは、語彙力の不足ではなく「思考の整理不足」にあります。
この記事では、言語化をスムーズにするための強力な武器として「図解」の考え方をご紹介します。
結論から申し上げますと、「図解で情報の構造を捉えること」こそが、淀みのない言語化を実現する最短ルートです。
図解は単におしゃれな絵を描くことではありません。 要素と要素の関係性を整理し、目に見えない「構造」を可視化する作業です。 このプロセスを挟むことで、あなたの言葉には筋が通り、誰にでも伝わる「強い言葉」へと進化します。
目次
こんにちは。株式会社IMAKEの濱野です。
デザイナーとして制作に向き合ったり、経営者として組織を動かしたりする中で、日々痛感していることがあります。
それは、「頭の中にあるモヤモヤを、いかに正確に相手に伝えるか」という難しさです。
今回は、「言語化と図解の関係性」をテーマに、伝わる言葉を作るための図解思考について紐解いていきたいと思います。
1. 言語化の質は「図解(構造の理解)」で決まる
まず最初にお伝えしたいのは、「言語化とは、情報の交通整理である」ということです。
私たちが何かを話そうとする時、頭の中にはたくさんの情報が浮かんでいます。 しかし、それをそのまま口に出しても、相手にはバラバラなパズルのピースを渡しているようなもので、全体像は伝わりません。

そこで必要になるのが「図解の考え方」です。 図解とは、情報の「要素」を抜き出し、それらがどう関わっているのか(因果関係、対立、並列など)を視覚的に整理することです。
「図解で整理ができている=情報の構造がわかっている」という状態になれば、あとはそれを順番に説明するだけで、自然と論理的な言語化が完了します。

2. なぜ図解が必要なのか?言葉だけでは限界がある理由
「言葉だけで説明すればいいのでは?」と思うかもしれません。 しかし、言葉は「線(1次元)」のツールです。一度に一つのことしか伝えられません。
一方で、私たちの思考やビジネスの課題、デザインのコンセプトなどは「面(2次元)」や「立体(3次元)」のように表現することが多く、複雑に絡み合っています。
記憶と理解のスピードが違う
文字だけのスライドと、パッと見て構造がわかる図解入りのスライドでは、理解のスピードが数倍変わります。
- 言葉: 読み解くのにエネルギーが必要(脳への負荷が高い)
- 図解: 直感的に全体像が掴める(脳への負荷が低い)
特に、デザイナーがクライアントにコンセプトを説明する際や、経営者がビジョンを語る際、「相手の脳の負担を減らす」ことは最大の思いやりです。 図解によって構造が示されると、相手は安心してあなたの言葉に耳を傾けることができるようになります。
現に脳科学の研究で、単語を理解して処理する速度が100〜200ミリ秒なのに対し、図解やイメージは13ミリ秒という結果も出ています。
また、二重符号化説というものもあり、図解があると言語情報と視覚情報の両方で記憶するため、記憶のフックが増えて定着しやすいと言われています。

3. 今日から使える!図解思考を言語化に活かす3ステップ
では、具体的にどうすれば「図解」を「言語化」に繋げられるのでしょうか。 図解思考を言語化に活かす方法を3ステップでお伝えします。
ステップ①:キーワードを書き出す(要素分解)
まずは、頭の中にあるものをすべて書き出します。文章にする必要はありません。 「ターゲット」「低コスト」「スピード」「信頼感」など、単語レベルでOKです。
ステップ②:関係性を線でつなぐ(構造化)
書き出した単語同士を線でつないでみます。
- 「AをやるとBになる」なら 矢印(→)
- 「AとBは似ている」「BとCも似ている」なら 囲み(〇〇)
- 「AとBは反対」なら 対立軸(⇔)
これだけで、あなたの頭の中の地図ができあがります。

ステップ③:地図を「左から右へ」説明する(言語化)
図ができたら、それを言葉に戻します。 「このサービスは、Aという特徴があるから(→)、Bという結果につながり、最終的にCという価値を届けます」といった具合です。
図解という「思考の足場」があるおかげで、途中で話が脱線したり、何を言いたいか忘れたりすることがなくなります。
4. 実務への応用:デザイナーと経営者が図解を武器にするメリット
この「図解を通じた言語化」は、特にクリエイティブとビジネスの現場で威力を発揮します。
初学者・若手デザイナーの場合
デザインの添削を受ける際、「なんとなく格好いいと思ったから」という説明では、成長が止まってしまいます。 「ターゲットの不安(要素)を解消するために、この青色(要素)で信頼感を演出(構造)しました。この様にすることでバナーをクリックしていただき易くなります。(結果)」と「要素+構造=結果」で関連性を図解的に説明できると、デザインの説得力が飛躍的に高まります。
経営者・リーダーの場合
組織のビジョンを語るとき、言葉だけでは社員一人ひとりで解釈がズレてしまうことがあります。
図解を使って「自分たちの立ち位置」と「目指す方向」を視覚的に共有することで、チームのベクトルを一つに揃えることができます。
「現状の課題は売上(要素)だから、それを解決するためにキャンペーン施策(要素)を打つ。それを達成するためにSNSを強化(構造)して顧客流入を図る。その結果、顧客単価が〇〇%引き上げられて、売上は〇〇円上昇できると予想する。(結果)」
言語化のズレは経営のロスにつながりますが、図解はそのロスを防ぐ最高のコスト削減ツールなのです。

5. まとめ:図解は「自分と相手の共通言語」を作るツール
「言語化ができるようになりたい」と願うなら、まずはペンを持って、白い紙に丸と線を書いてみてください。
言語化の基本は情報整理なので、才能やセンスではなく、技術で作成します。 そして、その技術の正体は、情報を整理する「図解の考え方」にあります。
- 情報を分ける
- つなげる
- 順番に言葉にする
このステップを繰り返すことで、あなたの言葉はより深く、より遠くまで届くようになります。
デザインも、経営も、そして日々のコミュニケーションも、すべては「正しく伝わること」から始まります。
まずは身近な悩みや、次に作るデザインのコンセプトを、小さな図にしてみることから始めてみませんか?

株式会社IMAKEのサービス紹介
株式会社IMAKEでは、デザインの力でビジネスの課題を解決し、「想いを形にする」お手伝いをしています。
私たちは、数多くの「言語化できない想い」を形にしてきました。 単に見た目を整えるだけでなく、その裏側にある戦略や構造(図解思考)を大切にしています。
- クリエイティブ制作: コンセプトワークから伴走し、芯の通ったデザインをご提案します。
- デザイン教育・研修: 若手デザイナーや非デザイナーの方に向けて、本質的な思考法を伝えています。
- 経営・ブランディング支援: 経営者の頭の中にあるビジョンを言語化・視覚化し、組織の成長を加速させます。
「自分の想いをうまく言葉にできない」「デザインに説得力を持たせたい」と感じている方は、ぜひお気軽にご相談ください。 「具体的に自分のケースをどう図解すればいいか知りたい」といったことがあれば、いつでもお声がけください。