つくる現場で生まれる気づきや学びを記録・共有するクリエイティブノート

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この記事を読むとわかること

  1. Figmaの書籍を出版することになった背景

  2. 教育・現場の両方で見えた学びのギャップ

  3. 日経BPとの出会いと出版が実現するまでの経緯

Figmaを使ったデザイン教育や企業研修を行う中で、私たちIMAKEはある課題に直面していました。

それは「Figmaの操作は覚えたけれど、実務でどう活かせばいいかわからない…」という声が非常に多かったこと。
そこで、ツールの使い方だけでなく、“考え方”までを体系的に学べる一冊をつくりたいという思いから、日経BPさんとのご縁で『デザインからサイト構築まで FigmaだけでWeb制作』の出版が実現しました。

この本はIMAKEの代表濱野とその周辺のデザイナーの共著でFigmaの基礎と新しく追加されたFigma Sitesについて書かれた本です。

本記事では、出版に至った経緯や制作の裏側、「Figmaで考える力」をどう育てるか?という視点をお届けします。

Figmaに関する本を出版します!

2025年11月21日(金)に日経BP様から「デザインからサイト構築まで FigmaだけでWeb制作」本が出版されます。Figmaの基礎と新しく追加されたFigma Sitesについて書かれており、私濱野とその周辺のデザイナーの5人で執筆しています。

この記事ではなぜ出版することになったのか、出版に込めた理由と展望をまとめたいと思います。

Figmaの本を出版することにした「理由」

近年、デザイン現場でFigmaを使う人が急増しています。

デザイナーの就職活動においては、必須スキルに「Figma」と書かれている企業も少なくありません。

私たち著者は、専門学校や大学、企業研修などでFigmaを教える機会が多くあり教育と実務の両面でFigmaを活用してきました。

しかし、教育事業をしていて感じたのは、「Figmaを操作できる人」は増えても、「Figmaを使いこなして仕事ができる人」はまだ少ないということです。

学生からは「なぜこのレイアウトなのか説明できない」、企業のデザイナーからは「チームで使うと混乱する」といった声を多く聞きました。

多くのデザイナーが基本操作は理解している一方、「どんな順序で考え、どのように設計すれば良いのか」に迷っています。

この“操作と実践の間”を埋める、「教科書のような一冊をつくりたい」という想いが今回の出版の出発点でした。構造を設計し、体験を組み立て、共有しながら磨き上げる。その一連のプロセスを体系的に学べるように本書を構想しました。

出版のきっかけは「日経BP」の展望から

実は、IMAKEとして出版に携わるのは今回が2冊目になります。

以前出版させていただいた『イチからはじめる Adobe Expressビジネス活用入門』を通じ、「デザイン教育」と「実務」をつなぐ形で、ノンデザイナーの方や、個人商店など小規模経営をされている事業者、現在携わっているB型就労支援を行っているフードバンク八王子の利用者様など、幅広い方々から多くの反響をいただきました。

その後、日経BPさんから「現在出版しているIT関連書籍の中ではプログラミング本が多い一方で、デザイン関連の本がまだ少ない。」というお話をされていたのを思い出し、私はFigmaの教育・実務の両軸から提案書をまとめ、プレゼンを実施しました。

意図や目的についてお話ししたところ、ありがたいことに強く共感・ご賛同をいただき、今回の出版が実現しました。

チームで作り上げた「実践型の本」

執筆チームは、IMAKEに関わっていただいている5名のデザイナー講師陣で作り上げました。

全員が現場で手を動かしながら、学生や社会人にFigmaを教えています。そんなメンバーが本の構成で最もこだわったのが「わかりやすく実践的な本にしたい」ということでした。

当初は「Figmaの操作をわかりやすく解説する本」を構想していましたが、市場にはすでに多くの入門書が存在していました。

もっと切り口を変えて「買ってよかったと思える本」&「我々が執筆する意味を伝える本」にしたいと思い、スクールや学校などでアンケートを取りました。

アンケートを実施した結果、「コーディングが苦手」「現場での活用方法がわからない」というお悩みの声が圧倒的に多く、そこで我々は「現場でFigmaを活用できる次のステップにつながる本」を書くことにしました。

他にも「UI/UXをもっと学びたい」「最新機能も使ってみたい」という声が多く寄せられていたので、UI/UXの考え方やFigma Sitesの解説も取り入れ、単なる操作説明にとどまらず、「思考・設計・構築までを考える実践的な一冊」にもなるように執筆しました。

Figma Sitesリリース後、「国内初の解説本」

特に今回は、Config2025で発表された最新機能のノーコードツール「Figma Sites」がリリースされてから初めての解説本になります。

Figma Sitesは、コードを書かずにWebサイトを公開できる、デザインからWeb制作までをスムーズにつなぐ画期的な機能。

これまでFigmaを教える中で多く挙がっていたのは、「デザインはできるけれど、コーディングが苦手で公開まで進められない…」という声でした。

そこで、ノーコードでWebサイトを公開できるFigma Sitesは、まさにその課題を解決できる新しい学びの道になると思い、その要素も本書に取り入れることにしました。

また、ターゲットの属性としてデザイナー初学者〜キャリアアップしたい2〜3年目のデザイナーにしていたため、よりその方々の力になれるようにと特典として、Figma Sitesで使えるポートフォリオテンプレートもFigma Sitesで構築して収録しましたので、ぜひご活用ください!

出版はゴールではなく「次のスタート」

Figmaは今も進化を続けています。

Figma Makeを始めとしたAI機能や、Schema by Figmaで追加された拡張コレクション、npmパッケージを用いたチームコラボレーションの改善など、常にアップデートが続いています。

書籍は、あくまでその時点の「スナップショット」でしかありませんが、我々が目指す学びの提供は出版後の変化を追いかける中で生まれると私たちは考えています。

だからこそ、私たちは本書の出版と同時に、このオウンドメディア「イメラボ」で最新情報を発信していくことにしました。

イメラボでは、Figmaのアップデート情報やAI機能の活用法、教育現場・実務での具体的な応用事例などを随時公開していきます。

「本で学び、イメラボで深める」という学習サイクルが、Figmaを「ただの道具」から「戦い抜ける武器」に変える鍵になると考えていますので、イメラボの今後に是非ご期待ください。

最後に

出版は、私たちにとって「Figmaを教える」という枠を超えた挑戦でした。

Figmaの操作だけでなく、「どう考え、どう伝えるか?」というデザイン制作や考え方の本質を伝えたい。

そして、読者のみなさんが「Figmaを使って自分のアイデアを形にして公開できた!」と感じられることが、この本を執筆した最大の目的になっています。

この一冊が、次のデザインの一助になる存在になれたら、著者一同嬉しく思います。

デザイン教育なら…

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この記事を書いた人

濱野 将

代表取締役 社長

デザイナーとして紙媒体・Webデザイン・動画編集などを行ってきた約20年の実績経験から、多角的な視点でUI/UXを考慮したディレクションや、動画教材のアドバイザーとして活動中。
また、大学や専門学校の講師やスクール講師、オンライン学習コンテンツのコース開設もしており、これまでの受講者は延べ15,000人を超える。

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